イングランド北東部最古のスタジアム

セント・ジェームズ・パークニューカッスル・ユナイテッド

キャンティレバー(片持ち梁)の白い大きな屋根が特徴のセント・ジェームズ・パーク。スタジアムは小高い丘の上にあります。その丘には1844年まで使用されていた処刑台があることから、ゴール裏スタンドは絞首刑台門を意味する「ギャロウズゲート」と呼ばれています。
セント・ジェームズ・パークは設立以来、地元議会とクラブ側で、改修や増築による論争が絶えなかったそうです。また、1892年にニューカッスル・ユナイテッドが移転してきたことで、熱狂的なファンも増加し、スタジアムに対する論争がますます過熱化しました。以下にスタジアムの改修の歴史を時系列で載せます。

  • 1899年:ゴール裏にスタンドが設置され、収容人数は30,000に達する
  • 1905年:さらなるスタンドが設置され、収容人数は60,000人に達する
  • 1920年:建築家アーチボルトがスタジアムのDesign設計をする。しかし予算的に屋根のDesignは見送られる
  • 1930年:クラブ側が売りにしてきたスタンドのテラス席の安全性を地元議会が検証に乗り出した結果、テラス席は取り壊しとなった
  • 1966年:イングランドによるワールドカップ会場の一つとして、地元議会が「北のウェンブリー」計画を立ち上げたが、クラブ側の反対にあい、会場の選考からも漏れてしまう
  • 1971年:50年もの議論の末、ようやくクラブ側と議会が合意に達し、キャンティレバーの屋根が設置された。スタンドの安全性も見込まれて収容人数は47,340人に
  • 2000年:老朽化もあり、スタジアムの新たな改修を迫られたが、資金が無く、当時ラグビーチームのオーナーに資金を出してもらうことでスタジアム改修に当たった。収容人数は52,200人に


様々な論争の結果、現在のDesignに至ったわけです。地元の人々もその当事者の一人ですから、さぞかし愛着が沸くでしょうね。日本にもこのような歴史あるスタジアムができるといいですね。
最後にセント・ジェームズ・パークの歴史を振り返る動画を見つけたので載せておきます。